おくどさんへっついさん問題

「へっついさん」をご存知でしょうか。

京都や奈良県北部では「おくどさん」ともいうらしいのです。
経験として、今まで奈良県外に出て一発で通じたことがありません。
どうも関西でしか通じない言葉の様です。

へっついさんは竈(かまど)のことで、昔の煮炊きに使う熱源で、今で言うガスコンロなんかの代わりに薪を燃やしていたもので、だいたい土を盛って中を空洞にして、火がついた薪の上に鍋や釜を乗せて調理していたのです。
まあ、言わなくても通じるか。

でも、会社の若い人達には、かまど自体見たことも聞いたことも無い人もいて、ちょっと驚いたのです。

こういうのも、失われた技術になって来てるんだなあと。
技術も言葉も失われていくのかなあと思って、少し寂しくなりました。

語源としては竈つ火(へつひ)、もしくは竈つ霊(へつひ)と書いて、かまどに宿る魂、かまどの神様の意味だそうです。
神様の名前だからさん付けで、「へついさん」なまって「へっついさん」と呼ぶようです。
言葉が無くなると言うことは、そういう信仰も無くなって来ているということで(荒神さんとかね)、八百万の神とかいって、万物に魂が宿るから、何でもモノを大切にしようとする気持ちが薄れて来ているということなのかなあと感じたのです。

だから、僕だけはガスコンロや炊飯器を「へっついさん」と呼ぶようにしているのです。
古い言葉には、それなりの意味があるよなあと強く思っているのです。